2024年7月31日に発売されたSamsungの最新折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold6」。予約して購入し、発売日に届いてからかなり使い込みました。筆者自身初の折りたたみスマホということで、とても楽しみにしていた Z Fold6 についてレビューしていきたいと思います。
先に結論から言っておくと買って正解だったと思います。もちろん人それぞれの使い方によって変わると思うので詳しく紹介していきたいと思います。
使ってみないと分からない折りたたみの良さがある
この「Galaxy Z Fold6」に触れるまでは折りたたみスマホというのに不安が結構ありました。
例えば、
- 折り目
- アプリとの相性
- ヒンジ
- 耐久性
- バッテリー
- 値段
通常のスマホにはない折り目があるのでそこが特に大きな不安点でした。実際に店舗で実機を見ていたとはいえ、自分である程度使ってみないと分からない部分はあります。
また、ディスプレイの開け閉めに普段使いで不便さを感じることはないか、本体やヒンジの耐久性や自分の使い方でのバッテリー持ちなど。
ハード面だけでなく折りたたみスマホとのアプリの相性・適応の問題やiPhone14からの変更なのでOSの違いなどもあります。
スペック
以前発売前に実機を触れたときにも紹介しているのでスペックについては簡単に紹介していきます。詳しく知りたい方は前回の記事をご覧ください。
バッテリー容量 | 4,400mAh(連続動画再生最長23時間) |
AP(CPUチップセット、プロセッサ) | Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy(オクタコア) |
メモリ | 12GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB |
重さ | 239g |
ディスプレイサイズ(カバー画面) | 6.3インチ |
ディスプレイサイズ(メイン) | 7.6インチ |
解像度(カバー画面) | 2376×968(有機EL) |
解像度(メイン) | 2160×1856(有機EL) |
リフレッシュレート | 1~120Hz |
ピーク輝度 | 2600nits |
防水、防塵 | IP48 |
ハード面では折りたたみスマホとしてほぼ完成形
「Z Fold6」では、前作の「Z Fold5」からデザインが大きく変更されました。個人的には、見た目も「Z Fold6」のほうが好みである上に、背面や側面の質感もよくとても気に入っています。
明るく見やすいディスプレイ
ディスプレイの解像感の高さはもちろん、他のスマホと比較してもかなり明るいディスプレイとなっておりとても見やすいです。特に屋外での使用時では、今まで使用していたiPhone14と比べると明らかに見やすいです。
また、メインディスプレイのサイズも普通のスマホでは見れないような大きさで動画や雑誌、書籍を見ることができます。開いた状態では、正方形に近いアスペクト比となっていますが実際使ってみるとYouTubeなどで動画を見た際に上下に若干黒帯ができてしまうくらいで、そこまで気になりませんでした。
折り目は別に気にならない
折り目に関しては前作よりも目立ちにくくはなっています。勘違いされないように言いますが折り目自体はあります。ただ、折り目があるから使っていて支障が何かあるかと言われれば無いです。画面を暗くした状態(電源オフ)や斜めから見たときは折り目が目立ちますが、普段使っているようにディスプレイの正面からコンテンツを見ると全くと言っていいほど折り目の存在は気になりません。
カメラがもったいない
せっかく折りたたみスマホならではのカメラの使い方があるというのに、カメラ自体が何も進化していないというのはかなり残念です。もちろん画質が悪いというわけではないんですが他の最新のスマートフォンと比べると場面によってはあまりよく映らないなぁと感じることが時々あります。値段もかなりするので最新の一番きれいなカメラを搭載して欲しいなと感じるところです。
バッテリー持ちは十分
通常のSNSやネットサーフィン、動画や本の閲覧だと1日使ってもまだ20%ほど充電が残っているという感じです。ただ、ゲームや動画撮影をしているとかなりバッテリーの減りは早く、一日持たせるのは厳しい印象です。長時間のゲーム、動画撮影をしたいと考えている方はモバイルバッテリーなどを持ちあるいおいたほうが良さそうです。
UIが素晴らしい
GalaxyのUIである「One UI」がこの折りたたみスマホにしっかりと最適化されており細かいところにまで手が届きます。カスタマイズできる範囲や設定、機能などを活用することで自分の使い方に合わせて快適に使うことができます。たとえ不便な部分があったとしてもだいたい何とかなるのがAndroidの良い点かもしれません。
ただ、逆に言えば自分でいろいろ設定をしていくのが面倒だったり苦手な方には、向いていないかもしれません。
日常的に触れるのがUIの部分なのでここがストレスなく使うことができるのはとても良いです。
Galaxy AIはそこそこ使える
「Z Fold6」では、Galaxy AIとGoogleのGeminiを使用することができます。Galaxy AIでは、翻訳機能や要約機能、文章生成やAIによる画像のスケッチ生成や映り込んでいるものを消すなどができます。
あと、筆者自身が一番使う機能はかこって検索というものでホームボタンを長押しするとすぐに指で囲った画像を検索することができます。
ボイスレコーダーで録音した音声の文字起こしをして要約まですることができるので便利です。文字起こしや要約自体の精度はかなり高いですが、発言者が複数になったり、複数の言語が入ったりすると精度は落ちる印象です。
上の画像のように空港で撮影した写真に簡単な飛行機のスケッチを描いて生成を押すとなんと結構リアルな飛行機が生成されます。ただ、画像の生成に関してはあまり活用できておらず、遊んでみる程度って感じです。
大きいディスプレイならではの体験
雑誌や漫画、書籍などが読みやすい
折りたたみスマホを使う前まではスマホで本を読むということはなかったんですが、この「Z Fold6」にしてからはKindleで本を読む機会が大きく増えました。メインディスプレイを縦向きに開いた状態では1ページずつ表示され、横向きにすると見開きで表示することができます。普通のスマホでは、なかなかできないことができます。
また、これが大きく役立ったのが旅行のときでした。「るるぶ」や「まっぷる」といった旅行の本をポケットに入れていつでも旅先で見ることができます。なかなか大きいサイズの雑誌を旅先に持っていくのは荷物も増えるので避けたいところです。電車やバスの中で移動中に観光地の情報を簡単に確認することができるのでとても重宝しています。
動画や映画も大画面で
どうしてもアスペクト比の関係で少し余白ができてしまうんですが、大画面で動画や映画を楽しむことができます。また、画面が折りたためるという利点を活用してスタンドのようにして動画を楽しんだりできます。
地図も見やすく
Google Mapも大画面で見ることができるのでとても使いやすいです。画面分割を活用することで乗り換えアプリなども一緒に見ることができるのでとても便利です。
旅行や出張などのあまり知らない場所へ行くときにとても役に立ちます。
Spenを活用してノートとして使う
Spen(別売り)を活用することでノート代わりに使うことができます。はじめから入っている純正のノートアプリ「Samsung Notes」がかなり使いやすく優秀なのでとても快適です。また、Spenに関しては充電が不要でいつでも書きたいときに使うことができるのでとても便利です。メインディスプレイとの相性も良く、自然な書き心地で書くことができます。
Z Fold6でノートをとる大きなメリットとしては、ポケットに入れることができるので電車の中などですぐに確認したり、勉強することができる点です。スキマ時間の有効活用に繋がります。いちいちカバンの中から出さずにすぐにさっと取り出せるのが大きなメリットです。
サブディスプレイでは、Spenを使用することができないので注意が必要です。
折りたたみスマホならではの使い方
スタンドなしで画面を傾けることができるのはやはり折りたたみスマホでしかできないこと。この使い方を応用すると写真、動画も平らな場所に置いて三脚代わりで撮影することができます。
折りたたみだからこそのデメリット
折りたたみスマホならではのデメリットとしてアクセサリーが充実していないという点があります。ケースやフィルムをつけるにも制約があったり、選べる種類も少なく自分に合ったものを探すのがかなり大変です。
また、前作よりも軽量化が図られ239gとなったとはいえ、ポケットに入れているとかなり重さを感じます。
値段もネック
発売時点で価格はストレージ容量256GBで249,800円とスマホとしてはかなり高い価格設定になっています。Docomoやauでは、分割や返却可能なプログラムを活用することで費用をおさえることはできますがなかなかすぐに手の出せる値段ではありません。
サムスン公式ページ:https://www.samsung.com/jp/smartphones/galaxy-z-fold6/